KICKS(キックス)観たよ。
今日は映画のアウトぷっと 🎬
映画は月2回くらいのペースで観るかな。
アカデミー賞候補になるような作品も興味が湧けば観るけど、どちらかと言うと単館系のサブカル的なものが好き。
2019年初映画は「KICKS(キックス)」。
ダンナに誘われてみたのでノーマークだったけど、これがなかなか良かった!
(吉祥寺のパルコ内にできたアップリンク吉祥寺で観たんだけど、この映画館についてまたの機会に書こうと思うけど、なかなか独自性があって面白い!単館映画好きな人は是非行ってみて欲しい。)
内容はざっくり言うと、15歳の冴えない少年が憧れのエア・ジョーダンを手に入れてこれで人生うまく行くかも!(彼らにとってはレアなスニーカーを履くことがものすごくクールで、イコールその人物の評価になる)と思ったのもつかの間、界隈でもヤバいと言われている同年代のチンピラにあっさりとられて(正確にはビビって自ら差し出す‥)、仲間を巻き込みながら(かなり迷惑をかけながら)取り返しに行くというもの。
この映画のよいと思ったところはいくつかあるけど、大きくは以下2点。
キャストと、もう一人の少年の比喩的存在である(私の解釈ですが)宇宙飛行士の使い方、かな。
キャストについて
主人公の子はハッキリ言って演技は下手。バンドのボーカルとかが役者に抜擢されて初めて演技する感じの、演技なのか素のしゃべりなのかよくわかんない感じ 笑。無口と言う設定だからまだ何とかなってるけど、不機嫌な時も少しうれしい時も変化がよくわからず、細かい機微は演じ分けられていない。
けどそれ以上に、その存在感がいい。
無名キャスト
実際は14歳という彼の存在の危うさ、不安定さ、瑞々しさが光っている。彼個人の光なのか、その年齢が放つものなのかわからないけど、彼の今後の作品も追っていきたくなる魅力を持っている。悲しげな目もいい。(あ、わたし特別イケメン好きって訳ではないので、あしからず 笑)
その他のキャストも良い。少しおバカだけど憎めない友人、敵のギャング以上にヤバいおじさん、意外にも子煩悩なギャングなど、知る人ぞ知るみたいな役者さんもいるみたいだけど、日本ではほぼ無名に近いキャストが、みんな本当にそこに生きていそうなリアリティと魅力がある。
「宇宙飛行士」の使い方
少年のうちなる声としてストーリーの局面で出没する。
最初はなんで宇宙飛行士?と思ったけど、見終わるとうまくこの世界観のスパイスになっているなと感じた。少年にだけみえて他の人には見えないんだけど、少年が殴られて倒れている昼間の広場とかに普通にフワッと現れて(宇宙飛行士だけ重力が働かない動き)、
少年を鼓舞したり、あおったりする。それが不気味でもあり救いでもあり、少年のユレを表現している感じ?
書いていると、宇宙飛行士以外ないな、と思えてきた 笑。
監督のセンス、すごいな!
監督・脚本のジャスティン・ティッピング(JUSTIN TIPPING)は、これが長編初監督らしい。今後の作品にも期待!
ちなみにダンナはいまいちだったみたい 笑。
感じ方はそれぞれ。興味出た方は是非観てみてー。